革靴を愛用していると、どうしても避けられないのが汚れやスレ。私が履いている Berwick1707「4477」 も例外ではなく、購入以来ほぼノーメンテナンスで履いてきたため、さすがに見た目のくたびれ感が目立ってきました。そこで今回は重い腰を上げ、メンテナンスをすることにしました。
とはいえ、普段は仕事や家の用事でまとまった時間を取るのは難しいので、「短時間でできるお手軽メンテナンス」を意識しました。結論から言うと、わずか20分ほどのお手入れでも革靴が見違えるほどきれいになり、ツヤも復活。その工程と仕上がりをレビューしていきます。
4477については以前も記事にしています↓(^^)

メンテナンス前の状態




近くでみると、汚れやスレが目立つ状態です・・・
今回の使用アイテム
今回のメンテナンスに用意したのは以下の5点。どれも基本的なものばかりで、特別な道具は使っていません。
- 馬毛ブラシ(ホコリ落とし用)
- 化繊ブラシ(靴クリームをすりこむ用)
- ステインリムーバー
- 油性クリーム(サフィール クレム1925 ナチュラル)
- ぼろ布(使い古したTシャツなど)

革靴のケアと聞くと、専用の道具をたくさん揃えなければならないイメージがありますが、最低限このくらいのアイテムがあればとりあえずのケアはできます。「クレム1925」は仕上がりの自然なツヤ感と保革力の高さで人気があるクリーム。ちょっとお高めですが、香りも良いのでおすすめです。出し縫いの糸が白なのでクリームのカラーはナチュラルにしておきました。
メンテナンス手順
1. 馬毛ブラシでホコリ落とし
まずは靴全体を馬毛ブラシでブラッシング。
普段のケアとしても一番大事なステップで、ここで靴表面に溜まったホコリや砂を落としておくことで後の工程がスムーズになります。思った以上に細かいホコリが出てきて「こんなに汚れていたのか」と実感しました。
2. ステインリムーバーで汚れを落とす
次に、布にステインリムーバーを少量取り、靴全体を軽く拭き上げていきます。
この工程では、表面の古いクリームや皮脂汚れを落とすのが目的。力を入れすぎず、なでるように拭き上げるのがコツです。
履きジワの部分やコバ付近に溜まった汚れが落ちていくと、革本来のマットな表情が少し戻ってきました。
3. 靴クリームを塗り込む
ここで登場するのが「クレム1925」。指先にほんの少量をとり、靴全体に薄く塗り広げます。指で直接塗ることで、体温でクリームが柔らかくなり、革に馴染みやすいというのをどこかで聞いたことがありますが、個人的にはめんどくさいので指で塗っています。コバのケアをちゃんとやる時は、ペネトレイトブラシや歯ブラシを使った方がいいと思います。
塗った直後はややしっとりとした印象になりますが、ここから化繊ブラシでのブラッシングへ進みます。
4. ブラッシングでツヤを引き出す
ブラシで靴全体をブラッシングすると、革の表面がだんだんと光沢を帯びてきます。
この瞬間がケアの醍醐味で、地味な工程ながら革が生き返る感覚を実感できます。靴クリームを厚塗りせず薄く伸ばしたおかげで、自然なツヤが出ました。
化繊ブラシを使用しているのは単に安いからです・・・
5. 余分なクリームを拭き取る
布で軽く拭き上げ、余分なクリームを取り除きます。ここを怠ると革表面がベタつきやすくなるため大事な仕上げ工程。軽く磨くように拭き上げることで、さらにツヤが引き締まった印象になりました。
メンテナンス後の仕上がり






作業前はスレや乾燥による白っぽさが目立っていたのですが、今回の簡単ケアだけで スレ傷が目立たなくなり、革に深みのあるツヤが復活しました。
新品同様とまではいかないものの、見た目が一気に清潔感を取り戻し、ビジネスでもカジュアルでも堂々と履ける状態に。
わずか20分程度の作業でもここまで変化が出ました。たいした事はやっていませんが、きれいになるのは嬉しいですね。
今回の反省と学び
- ノーメンテナンス期間が長すぎた
購入以来ほぼ放置していたため、革の乾燥が思った以上に進んでいました。月1回とは言わないまでも、季節の変わり目など節目でケアしておくべきだったと反省。 - 最低限の道具で十分
ブラシとクリーム、ステインリムーバーがあれば、見違えるほどきれいになることを実感。高級な道具を一式揃えるより、まずは基本セットを使い倒す方がコスパが良いと思いました。 - クリームは薄く均一に
厚塗りしなくても、ブラッシングと拭き上げで十分にツヤが出る。むしろ薄塗りのほうが仕上がりが自然で、次のケアもやりやすい。
まとめ
Berwick1707「4477」をはじめてメンテナンスしてみて、短時間の簡単ケアでも革靴はしっかり蘇る ということを体感しました。
もし「革靴のメンテナンスをやったことがない」「時間がなくて放置している」という方がいたら、ぜひ今回のようなお手軽ケアから試してみてください。お気に入りの一足がぐっと引き締まった表情を取り戻し、靴を履く楽しみがまた一段と増すはずです。
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